世界でも越前今庄でしか栽培を許されていない長良は、比較的小ぶりな渋柿で、どんぐりを大きくしたような形
をしています。小ぶりな渋柿は乾燥しやすく干し柿に適しています。 渋柿は、甘柿に比べて渋いために渋柿と呼
ばれるのですが、実は糖度は渋柿の方が高く、長良の糖度も約18度と高くなっています。
長良が生産される今庄は、福井県のほぼ中央に位置する山あいの自然豊かな地域です。一級河川日野川の最上流
であるため、大変清らかな水に恵まれています。気候は、春夏は暖かく冬は豪雪と寒暖差が激しく、そのために
美味しい蕎麦が育つ土地としても知られています。つるし柿となる長良は、この特徴ある気候によって育まれた
今庄の自然の結晶です。
長良には、ポリフェノールの一種であるタンニン、体内でビタミンAに変わるβカロテンや、カリウム、食物繊維
などの栄養素がたっぷり含まれています。
タンニンは抗酸化力が強いことやアルコールを分解する働き、血圧を下げる効果で知られていますが、渋柿の渋
さのもとでもあり、長良も生で食べるには適していません。皮をむいて干すことでタンニンの性質が変わり食べ
ても渋みを感じなくなります。
ビタミンAは抗酸化ビタミンとも呼ばれ、さらには皮膚や粘膜を健康に維持したり、眼にもよい働きがありま
す。
カリウムは、ナトリウムを排出する効果があるため、血圧を下げます。
食物繊維は便秘解消に効果があります。
燻製には、保存性を高める効果があるほか、ウイスキーやブランデーの木樽熟成と同様にフェノール化合物やカ
ルボニル化合物などが付着するため、殺菌効果や複雑な香気をもたらします。
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